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2007年10月31日

10月30日(火) 里山にて

河内長野市にお住まいのOさんのお家に行ってきました。

あたりはすでに晩秋を思わせる気配です。稲わらを焼く香ばしい匂いがあたり一面にただようお庭の縁側で、Oさんご夫妻としばしお話をさせていただきました。

帰り際に、「山で採れたおみやげやけど・・」と、柿とザクロを頂戴しました。
「山で採れた柿やさかいに、カタチは悪いが味は悪うないと思うで・・・」

いつも何かいただくので恐縮しながらも手を差し出すと、野育ちっぽい柿の山と、際立った存在感のあるザクロが宝石のように輝いていました。
思わずザクロを手に取り、「きれいなもんですねえ・・・ザクロってこんなにきれかったかな・・・」  その時、私はこのかたち、この色を永遠に留めておきたい欲求が湧き上がってきました。
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「絵を描く趣味なんてないけど、これ絵にしてみたいな・・・」と、私がつぶやくと、
「絵に描くんやったら、それではあかんな。よっしゃ、もっと採りにいこか!」と言うが早いか、高枝バサミを手にとって裏庭にあるザクロの木の方へスタスタと歩いて行かれます。

私もうれしくなって後に続き、Oさんが切り落とすザクロの実を子供のようにはしゃぎながら拾い集めました。3つ、4つ切り落とした頃、Oさんが言いました。
「山で採れるもんは全部採ったらあかんねん。鳥が食べる分、山に返す分は残しとくんや。そしたら来年もまた、鳥が返してくれる、山が返してくれる・・・」

なるほど・・と感心しました。私など採れるものなら全部頂いてしまいそうに思うが、自然をよく理解して生きている人ほど、自然に対して謙虚なんだな、と思いました。

私もOさんみたいに嫌味が無く、自然にふるまえる謙虚な人間になりたい、と思いました。
手にしたザクロの実を一粒口にふくむと、なつかしい酸味と共に、野の香りと里山の味がし、貧しかった子供の頃を想いだした。
私は柿とザクロ、そして、元気も一緒にOさんが住む里山をあとにしました。