株式会社りらいふ

2007年02月06日

家庭用燃料電池システムの将来に期待するが・・・

私の自宅に燃料電池システムを導入して、早2ヶ月を迎えた。

新エネルギー財団の『定置用燃料電池大規模実証事業』に応募し、昨年の12月、わが家にも燃料電池システムの設置が実現した。燃料電池システムとは、天然ガスやLPガスを改質して水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させて電気を作り、発電時に出る排熱を給湯に利用する、非常にエネルギー効率の高いコジェネシステムのことである。

中学の理科の授業でやった水(H2O)の電気分解実験の逆の理屈で電気と熱を得る。遠隔地にある発電所からの送電はどうしてもロスが出るが、作ってその場で使えるから無駄も無い。しかも、水素エネルギーはクリーンでCO2の排出量も少なく、温暖化にも貢献する。脱化石系燃料社会を目指す日本は、ここでも世界の最先端を走っているらしい。エネルギー貧困国である日本の将来を考えれば必然の選択で、海に囲まれた日本の周囲には水素が無尽蔵にあるからだ。

但し、現在、製品化している家庭用燃料電池は水素を直接使用することはせずに、天然ガスやLPGから取り出して反応させている。水素そのものは取り扱いや搬送に難題があり、現状では既存の家庭用ガスを改質して使用するのが無難であるという理由らしい。という事で、オール電化を商売にして、ガス屋さんからはあまり好ましく思われていない私だが、今回の燃料電池導入によりガス屋さんのお客様になってしまった訳である。

2ヶ月間使ってみた感想はどうか、であるが、正直言って普及にはまだまだ、と感じる。
その訳は、価格(現状では数百万円する)はともかく、メーカーの説明では発電の定格は800Wとなっていて、家庭の電力の6割を賄う、ことになっているが、その実感が無い。
先日、ガス代が1万3千円、電気代が1万8千円と請求が届き、女房殿は目を白黒させていた。燃料電池の導入前の電気代(オール電化)は平均数千円~1万数千円で、ガス代は0円だった。燃料電池導入によって、ガス代が発生するのは見えていたが、発電した電気を使うことで、電気料金が下がるものと期待していたのだが、電気料金はほとんど変わらなかった、ということになる。むしろ、ガス代が余計に増えてしまった感さえある。

しかし、まだまだ普及にはほど遠いとはいえ、燃料電池に託す日本政府の期待は大きい。政府は2010年には210万kwの普及を目指し、メーカーの尻を叩いている。
私も個人的には期待している一人の内であるが、実際はまだまだ厳しく、光熱費の経済効果だけで言うとオール電化の比ではない、と感じている。(エコウイルも然り)
でも、まだ2ヶ月だ。一年後にもう一度検証して、様々な角度から比較してみたい、と思っている。

長渕


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↑ 左に見えるのが燃料電池本体、右は発電時に出た排熱から作ったお湯を貯める貯湯ユニット。